カテゴリー: 炭化ケイ素 , 電気自動車のバッテリー生産
発行済み 19 8月 2020

KanthalのGlobar® SiC (炭化ケイ素)発熱体は、カソード材の生産など、過酷な条件下のハイテク用途向けに特別設計されています。 その基質の 独自の 微細構造によって信頼性がさらに上がり、一貫した品質が実現しています。

CaptionDean McCabe, Technical Support Manager, Kanthal「Globar®は、継続的な開発プロセスの成果です。この開発の目的は、より信頼性が高く、カソード生産プロセス全体を改善できる 発熱体 を製造することでした」と、Kanthalの技術支援マネージャー、Dean McCabeは言います。カソード材の需要は、電気自動車の成長によって急速に高まっているので、カソードのメーカーがこの需要を満たせるようにお手伝いしたいと思っています

微視的詳細への注目

Globar®発熱体の主な特徴は、その基質の独自の微細構造です。 これは、原材料の初期準備から完成品に至るまで、製造プロセスの徹底的な評価を通じて達成してきました。

「適切な原材料があれば、誰でも非常に簡単に炭化ケイ素の発熱体を製造できますが、必ずしも信頼性が高くないし、カソードメーカーが望むほどの性能を発揮しません」とMcCabe は言います。 材料構造を分析し、プロセスの変更によってどのような影響を受けるかを分析することで、この用途に求められる信頼性と均一性を備えた発熱体を開発することができました。

この信頼性の強化はカソード材のメーカーにとって、発熱体を交換しなければならない頻度が減ってメンテナンス時間とコストが軽減されることを意味し、バッテリーメーカーであるエンドユーザーにとっては、機器の効果全体を向上できる可能性を意味します。

CaptionGlobar® raw material

高度な保護

Globar®発熱体の高度に設計された微細構造のもう1つの主なメリットは気孔率の低下で、炉内雰囲気との反応率が低減します。 さらに、KanthalはGlobar® Glass Sealも開発しました。これは、SiC基質に働きかけることができる保護グレーズで、有害反応と薬害侵害からの保護を強化します。

CaptionGlobar® structure

Globar® Glass Sealはこの数年にわたって基礎から設計してきており、Globar®とその独自の微細構造に特化して開発されています」とMcCabeは言います。 「アルカリや水蒸発など多くのさまざまな反応によるダメージから基質を保護し、特にカソード材の生産に最適です」

より高い生産量、一貫した品質

Globar®発熱体は、メンテナンスコストの低減に加えて、生産工程における安定性と温度均一性を向上させます。 その結果、長期にわたって生産性を維持し、最終製品で一貫した同じ品質を確保できます。

「発熱体は時間が経つにつれて炉内雰囲気に反応するようになるので、高温ゾーンの均一性に影響が及ぶことがあります。これはカソード材生産にとって非常に深刻なことです」と,McCabeは言います。 「Globar®発熱体は寿命がより長く、温度均一性を維持します。 カソードメーカーは、これらの特性を生産性の向上と生産工程の歩留まり率の改善につなげることができます」